◇La Venus de Milo
ミロのヴィーナス
ギリシア神話における女神アプロディーテとされる、言わずも知れた彫像。作者は紀元前130年頃に活動していた彫刻家、アンティオキアのアレクサンドロスと考えられています。
〜マンダリンオレンジ、ジャスミン、アンバーのうっとりするようなアコード〜
ジャスミンとネロリの優しい白、マットなマグノリアの花びら、アンバー、そしてサクレドウッド。過去も未来もない「永遠」。とらえどころのない概念的な大理石の女神の美しさは、永遠の至福に魂を捧げます。
調香師:Jean-Christophe Herault
◇La Victoire de Samothrace
サモトラケのニケ
翼のはえた勝利の女神ニケが空から船のへさきへと降り立った様子を表現した彫像。動的な姿態、キトンの巧みなひだの表現は、ギリシャ彫刻の傑作として世界中に知られています。
〜ミルラの熱にあてられたチュベローズ、マグノリア、ジャスミンのリッチなハーモニー〜
海峡に吹きすさぶ柑橘類の強風の下、塩に濡れた巻き衣に包まれた白い花束が勝者の体にまとわりつきます。彼女の足元の大理石、波、歌、バラ、歴史の海とすべての征服。神々への感謝。
調香師:Alienor Massenet
◇Le Verrou
閂 フラゴナール作
フラゴナールの代表作としても知られる、18世紀に制作された油彩の絵画。部屋の中で若い男性が嫌がっている若い女性を抱き寄せ、扉のかんぬきをかける様子が描かれています。
〜ユリの花とムスクの妖艶な結びつき〜
テーブルの上に置かれたリンゴの香り。口、首、胸へのキスのように。クレイジーな欲望。燃えるような愛。秘密の歓喜。
調香師:Georges de La Tour
◇Saint Joseph Charpentier
大工聖ヨセフ ジョルジュ・ド・ラトゥール作
聖母マリアと結婚した神の子イエスの義父である聖ヨセフが、幼子イエスの前で梁に穴を開けている様子を描いた油彩の絵画。イエスは、既にそこに自らの十字架の木を見ているかのようです。
〜バーベナ、ピンクペッパー、ベチバーで香り付けられた、深みのあるシダーウッド〜
オレンジフラワーとインセンスのゴールドが、アンバー色の夜空に灯る。スパイスとハーブのランタンが割れて霊を追い払う。選ばれしものから出た神光が心を放射し、闇をはじく。
調香師:Sidonie Lancesseur